オシロイバナは夜に咲く
これは、本当の話。
オシロイバナって、筆者は、ある方のファンでなければ、一生、知ることは無かったと言っていいほど、メジャーか、マイナーかで言うと、恐らく、今となっては、マイナーな部類のハナでしょう。
桑田佳祐さんのソロアルバムに収録されている、「黄昏のサマーホリデイ」の歌詞の中に、「喉が乾いて、オシロイバナの芯を舐めても味気なく♩」という、フレーズがあって、筆者は、オシロイバナを知りました。
花屋にいく機会こそ少ない筆者ですが、オシロイバナを販売している花屋さんは、殆ど見かけません。
それは、至極、当然で、ナマモノである「ハナ」だけに、不特定多数に認知が高い花を販売するでしょうから、仕方がないことではありますが。
事実、筆者は、いくつかの花屋に、オシロイバナを探しに行きましたが、そうですね、5 〜6店舗は、行ったと思いますが、どこの花屋にも、オシロイバナは、ありませんでした。
中には、「はっ?、ナニ花?」って、花屋さんもあるほど。
でも、実際に、オシロイバナが、どんなハナなのかを知りたかったので、通販で、オシロイバナを検索したところ、Amazonで、オシロイバナの種を売っていました。
早速、Amazonで、注文して、オシロイバナをベランダのプランターで、育ててみることに。
オシロイバナはどんなハナか?
オシロイバナとは、オシロイバナ科の多年草。
南アメリカが原産地で、日本に渡来したのは、江戸時代だと言われています。
ちなみに、英語では、marvel of Peru
four o’clock flowerと呼ばれています。
ここで、気になるのは、「four o’clock flower」
というトコロ。
始めは、あまり深く考えてなかったので、スルーしたのですが、後になって、four o’clock flowerの意味が分かりました。
また、後で、お伝えします。
オシロイバナは、多年草ですが、ネットなどで調べてみると、道端にも咲いているような事が、書いてありましたが、少なくとも、筆者が住む界隈では、見たことはありません。
オシロイバナの育て方
オシロイバナを筆者は、種の状態で購入しました。
オシロイバナの種植えの時期は、5月〜6月が適していると言われています。
そして、ハナを咲かせるのは、おおよそ2ヶ月後の8月。
オシロイバナって、夏のハナなんですね。
筆者は、ハナを育てること自体、殆ど経験がないので、ネットで調べたそのままを、忠実に再現していきました。
ベランダで、オシロイバナを育てるので、あまり、スペースは取れないんですが、オシロイバナを育てるには、40Cm〜50Cm間隔で、育てるのが適していると言われています。
ベランダが、よっぽど、広いお宅であれば、可能でしょうが、平均的には、そこまで、スペースを取れる方は、少ないのではないでしょうか。
筆者も、50Cm間隔は、とても無理だったので、せめて、1つの鉢に1粒の種を植えることにしました。
1つの鉢は、直径が15Cm程度の鉢です。
試しに、その直径、15Cmの鉢に、1つだけ、3粒〜4粒のお試し用として種を植えてみました。
オシロイバナの種は、数日で、芽を出し始めました。
育てるハナとしては、「あまり、難しいものではない」というのが、筆者の感想です。
全部で、4鉢にオシロイバナを植えましたが、見事、全ての鉢から、芽が出始めました。
それからは、鉢植えの土が、乾いてきたら、水やりを繰り返しました。
日に日に、オシロイバナは、育ちます。
そうですね、2週間〜3 週間くらいで、茎も育ち、「植物化」してきます。
でも、ハナが咲きそうな、兆候はありません。
しばらく、我慢が続きます。
オシロイバナですが、案外、茎が弱いです。
少し、風が吹いただけでも、茎がシナッてしまいます。
これは、多分、50Cmの間隔が保てていないのが、原因です。
みなさんも、もし、オシロイバナを育てるのであれば、可能なら、50Cmの間隔を取ってやると、恐らく、茎もしっかりするのだと思います。
何故、筆者が、茎の弱さが、しっかりとしたスペースを取らなかったのが、原因だと思ったと言うと、試しに、複数の種を巻いたプランターのオシロイバナの茎は、他のオシロイバナの茎と比べて、折れそうなくらい細かったからです。
すぐに、1番太い茎のオシロイバナだけを残し、後は、間引きました。
すると、やっぱり、茎が丈夫になってきました。
オシロイバナは、1株でも、広範囲のスペースが必要。
その方が、立派なハナが咲きます。
それでも、筆者のような環境で、オシロイバナを育てたい方は、添え木をしてやると、真っ直ぐに育ちます。
6月にオシロイバナの種を植えて、通常だと、8月くらいには開花するのが、一般的のようですが、筆者の場合、これも、十分なスペースが取れなかったのが、恐らく原因でしょう。
開花は、9月に入ってからでした。
しかし、ハナのツボミが、確認できた時は、感動しました。
なんせ、ハナなど、殆ど、育てた経験が無かったので、それは、嬉しかっです。
そして、見る見るうちに、オシロイバナのツボミは、増えていきます。
しかし、ツボミからが、なかなか、咲かない。
ツボミのまんま。
そうなんです、筆者がオシロイバナの成長を確認するのは、会社に出勤する前の朝の時間か、休日なら、やはり朝か、日中だったんですが。
オシロイバナは夜に咲く
そうなんです、朝や、日中に、オシロイバナの成長を確認しても、成長過程を確認することは、できないんです。
何故ならば、オシロイバナは、夕方~夜にかけて咲くハナなんですね。
知らなかった、だから、いつ見ても、ツボミのはずだわ。
オシロイバナは、夕方から咲き始めるため、和名では、オシロイバナの他に、「ユウゲショウ」とも呼ばれるそうです。
なんか、艶っぽいです。
桑田佳祐さんが、歌詞の中に入れるに相応しいハナです。
やっぱ、スゴいな、桑田佳祐さん。
オシロイバナ、だから、英語では、four o’clock flowerなんですね。
ちなみに、お隣の中国では、お風呂に入るころに咲くから、「洗澡花」と呼ばれるそうです。
オシロイバナ、ますます好きになりました。
オシロイバナには、そういう特徴があるんです。
筆者は、風呂上がりに、ベランダに出て、椅子に座ってオシロイバナを見るのが習慣になり、何だか分からないけど、落ち着くという、マイ・ブームになってしまいました。
オシロイバナを見て、落ち着くのには、もう1つ理由があります。
いつものように、風呂上がりにビール片手に、ベランダの椅子に座って、赤、ピンク、黄色と、華やかに咲くオシロイバナを眺めていたところ。
「あらっ、ボディーシャンプーこんな匂いだったっけ?」
風呂上がりだったから、てっきり自分が使ったボディーシャンプーの匂いだと思ったら、何と、オシロイバナから、ほのかな、何か、化粧品のような、女性的な匂いが、漂ってくるんです。
ハナに匂いがあるのは、筆者も知っています。
でも、オシロイバナの芳香は、何とも上品で女性的な香りです。
オシロイバナの花言葉
オシロイバナにも、花言葉があります。
オシロイバナの代表的な花言葉は、「臆病」、「内気」、「恋を疑う」など。
うん、桑田佳祐さんの楽曲、黄昏のサマーホリデイでも、女性が恋を憂う歌詞が、出てきます。
オシロイバナは、「恋」が絡む、ちょっと色っぽいハナなんですね。
それも、オンナゴコロ。
やるせない、映ろいやすい、恋を憂うような、色っぽいハナ、それが、オシロイバナ。
匂いも、確かに色っぽいから、大人向けのハナです、オシロイバナは。
オシロイバナの色
筆者が、実際にオシロイバナを育てた結果、オシロイバナには、「赤」、「ピンク」、「黄色」があることは、間違いないです。
あとは、「白いオシロイバナは珍しい」そうです。
また、1つの株で、複数の色のハナを咲かせるオシロイバナもあるようです。
あとは、色が混じる場合もあるそうです。
オシロイバナのハナは、どの色のハナも、実に鮮やかです。
赤いオシロイバナは、深い赤、黄色のオシロイバナは、鮮やかな黄色、そして、ピンクのオシロイバナは、抜けるように水水しいピンク色のハナを咲かせます。
オシロイバナは色水を楽しめる
オシロイバナのハナを摘んで、水の入ったビニール袋に入れて、混ぜると色水を楽しむことができます。
準備するものは、オシロイバナのハナ、ビニール袋、水、これだけです。
オシロイバナは、1度開花すると、萎んでは咲き、萎んでは咲きを繰り返し咲き、長く楽しめることと、たくさんのハナを付けます。
どんどん、ツボミは、増えていき、たくさんのハナを咲かせる、そして、長期間、咲き続けるので、ハナを楽しむには、適したハナで、また、色水も楽しめるので、大人も子供も楽しめよますね。
オシロイバナの毒性
「先に、言っといてよー、あぶない」。
ちょっと、気をつけなければいけないのが、オシロイバナには、毒性があること。
毒性があると言っても、オシロイバナの場合は、命に関わるような毒性では、ありません。
オシロイバナは、根や種子に、窒素化合物の「トリゴネリン」を含んでいます。
根を触ることは、あまり無いと思いますが、種子は、風に乗って、吸い込む恐れがありますので、少し、注意が必要です。
オシロイバナの、種子を吸い込むと、下記のような症状がでることかあるそうです。
- 嘔吐
- 腹痛
- 激しい下痢
このような症状が出て、改善しない時は、医師に相談しましょう。
そして、オシロイバナの事も、伝えましょう。