心房細動の原因は不摂生やストレスから
この心房細動の原因については、完全に特定できない場合が殆どで、その原因は、複数の原因が重なった時に発症するケースが多いと言われています。
本記事は、実際に私が、23歳の時に初めて、心房細動を発症した経験から、同じように心房細動で、悩まれている方への処方箋(メンタル面と身体面)として役立ていただければと思い、備忘録として残しているものです。
心房細動を発症された方の性格にもよりますが、一度、心房細動を引き起こすと、大方の場合、不定期に継続するのが一般的ですが、まずは、私の経験から、同じように心房細動で苦しまれている方に、「安心して、治療をすれば恐れる病気ではない」ということを先にお伝えしておきます。
心房細動の原因は、さまざまな要因が重なったとき
私は、23歳の時に初めて、心房細動を発症しました。
私は、小学校から、高校を卒業するまで、野球をしていて、どちらかと言うと、体を動かすのが好きなタイプの人間でした。
自分のことを、良く言うのはあまり好きではないんですが、勉強の方は並でしたが、体育だけはいつも10点が取れるようなタイプでした。
勿論、23歳の時、運動をしていて初めて心房細動を発症するまでは、一度も不整脈を自覚したことはありませんでした。
丁度、週末で学校のグランドで運動していた時のことです。
それは、今までに、経験したことの無い違和感を瞬間的に感じました。
それこそ、産まれて初めての心臓の違和感でしたので、パニックに陥り、どうしていいか分かりませんでした。
一緒に運動していた友達が、心臓マッサージをしてくれましたが、症状は収まらず、救急車を呼んでもらい病院に搬送されました。
心房細動というものが、どのようなものなのか、経験が無い者に取っては、それこそ、「心臓発作」と言う言葉が脳裏を過り、命の危険を感じたのを今でも、忘れることができません。
恐らく、当初、30分以上、同じように不整脈は続き、救急車の中で、救護に当たられていた方が、病院に私の症状を報告されていた、内容の中で、
「脈が取れません」と報告されていたのを覚えています。
その瞬間、私は、「ああ、もう、駄目なのか?」と思いました。
それ以降の記憶はなく、目が覚めたら、病院のベッドの上に横たわっていたのです。
そして、医師から告げられたのが、「心房細動」でした。
その時、初めて、心房細動という言葉を知りました。
翌日まで、容態を見て、ほどなく退院しました。
私は、てっきり、心臓の病気だから、病院生活が長引くものだと思い出いたのですが・・・
心房細動を起こした時の私の健康状態
心房細動を起こした際の、私の健康状態を備忘録として残しておきます。
社会人1年目で1ヵ月経過後
23歳で、私は、心房細動を発症しましたが、社会人になって1ヵ月ほどの時期でした。
当初、私は、会社に出社し、2日ほどで、会社を辞めたいと家族に相談していました。
自分でも、自分なりに相当なストレスが溜まっていたと思います。
慢性的運動不足
社会人になってからも、そうですが、大学時代もどちらかと言うと、運動をしていませんでした。
不摂生な生活習慣があったと認識しています。
運動不足の状態での、炎天下での運動は体に負荷がかかっていたと思います。
高校まで、毎日、体を動かすことが日常でしたので、その当初と同じような感覚で、体に負荷をかけても大丈夫だという過信があったと思います。
喫煙
当初、タバコの数も増えていたと思います。入社して間もないころですので、新しい生活や環境に慣れるのに時期がかかる方でした。
医師から聞いた、心房細動の原因
発作を起こして、病院で1拍しましたが、翌日には退院しました。
特に、薬の処方もありませんでした。
私は、初めての心房細動だったこともあり、再発も怖かったので、何故、心房細動を起こしたのか、原因を聞きました。
心臓のことでしたので、私としては気が気ではなかったのです。
なのに、翌日には退院、そして、薬も無し。
不安にならない訳はなかったのです。
ただ、医師は、それほど深刻な様子はなく、告げられた内容も重たいなものではありませんでした。
医師から、そう言われると大丈夫なのかなと半信半疑に思いながら、また、何もなかったかのように、復帰しました。
ただ、医師から告げられたのは、こんな内容でした。
心房細動は、いつ起こるか分からない、心房に何らかの電波(電気)のような刺激を与えるごとによって、心房の動きが不規則になる不整脈の一種。
よほど、内容が悪い、長時間、症状が好転しないような時は、注意が必要だが、すぐに生命に関わることもないとはあまりないというものでした、
これと反対に、心室細動の場合は、直ちに適切な処置をしなければ、生命にかかわる。
そして、心房細動の原因は、これと断定できるものはないが、ストレスや不摂生、心臓に負荷をかけることを避けることと言われました。
あとは、何か体を動かした時、例えば、床のものを拾うなどの拍子に発症することもある。
そういう、説明でした。
健康状態については、当初の私の健康状態と合致したものでした。
ただ、問題なのは、「いつ、発症するか分からない」
これが、後々、私を20年間近く苦しめることになるのです。
心房細動が私にもたらした苦悩
私の心房細動の症状は、その後も医師から聞いた通り、不定期に発症しました。
その度、私は病院へ行き心臓の検査を重ねました。
しかし、心臓そのものに、「異常はない」という結果。
その、繰り返しでした。
心臓は悪くないのに、不定期に不整脈を発症する。
医師は、すぐに生命に関わることはまずない、と言いますが、場所か場所です。
不整脈が続くと言うことは、やがて呼吸ができなくなり、生命に関わる、普通の思考からは、そのように考えてしまうのです。
人によって差はあると思いますが、不整脈を自覚すると、それだけで、脈拍が早くなる、そして、ますます、脈が乱れるという悪循環に陥ります。
そして、また病院に行く。
結果は、異常なし、違う意味でこれが、ストレスになっていきます。
心房細動がもたらした副作用
心房細動が私にもたらした副作用は、パニック症候群、過呼吸症候群、閉所恐怖症、鬱でした。
いつ心房細動を起こすか分からないことから、長い間、閉鎖された空間にいることができなくなりました。
例えば、電車に乗ることです。
変に意識すまいと思えば思うほど、電車に乗ると息苦しくなり、ここで、心房細動になったらどうしようと考えるようになりました。
そうなると、電車に乗ると息苦しさを感じ始める、息苦しいと思うから、呼吸が増える、息を吸いすぎて過呼吸になる。
というものです。
そして、私は、電車で通勤することができなくなりました。
車で通勤を始めることになります。
車なら、いつ心房細動になっても何とかなる思えるのです。
心房細動を経験した人が同じようになるとは限りません。
ただ、心房細動にかかってしまったことで、同じような症状になったとしても、それは、心房細動を克服するための過程だと思いましょう。
ネガティブに捉えないことでしす。
いずれの副作用もまた、心房細動と同じ、すぐに生命に関わるものではないからです。
ストレスは溜まりますが、ポジティブに。
心房細動の完治に向けて
一度、心房細動を発症すると、年齢を重ねるごとに、その症状と回数は増えると言われています。
私の場合も、そうでした。
心房細動になる度、死にはしないか?
とパニックになり、閉所恐怖症なり、過呼吸を繰り返します。
それと、そういう痛み(心の痛み)を医師は、さほど聞き入れてくれないこと、これが実は何より厄介なのです。
そういう、痛みを医者はなかなか理解できないのです。
自分が心房細動になったことがないから、その痛みや苦悩を理解しがたいのだと思います。
そういう時は、迷わず心療内科を訪ねましょう。
心療内科の医師は、そういう痛みを理解しようとし、それに対する対処や処方箋を出してくれます。
また、内科でも心房細動になった時に飲むと「落ち着く」薬を処方してくれます。
我慢強く、症状と付き合っていきましょう。
内科で処方してくれる薬を私も何度も飲みましたが、確かにしばらくすると落ち着いてきます。
そして、何より、その薬を持ち歩くことで、いつ、心房細動になっても、薬を飲めば「大丈夫」と思えるようになります。
心房細動には、カテーテルアブレーションを
私は、前述の通りですが、心房細動と20年近く付き合ってきました。
そして、数年前、同じように心房細動になり、その症状が心電図で確認が取れました。
それが、カテーテルアブレーションを受けるきっかけとなり、心房細動の完治に繋がりました。
残念ながら、医者とは、具体的な数値がない限り、カテーテルアブレーションには踏み切りません。
心房細動であることが確かに、確認できないと治療には踏み切らないのです。
ですから、ここで、一番、伝えたいのは、症状が出たら、すぐに救急車を呼び、心電図を取ってもらうことです。
それが、心房細動の完治への近道です。
薬を飲み続けるという、選択肢もあります。
何も、カテーテルアブレーションだけが、心房細動の治療法ではありませんので、ご自身にあった治療をおすすめします。
しかしながら、薬の場合は、半永久的に飲みつづけないといけません。
そういう意味では、ある程度、年齢が若い場合(50歳くらいまで)は、カテーテルアブレーションで完治させる選択肢もありです。
私は、運良く、心房細動の症状が50歳になる前に心電図で検知できたので、カテーテルアブレーションを受けました。
そして、そのカテーテルアブレーションの手術以降は、心房細動の症状は一度もありません。
おわりに
心房細動は、程度が軽い場合は、放っておくケースもあるようですが、今は、数時間のカテーテルアブレーションという手術を受けることで、完治する病気でもあります。
毎日を快適に過ごすためにも、いつ起こるか分からない発作の不安を抱えているよりも、勇気を出してカテーテルアブレーションを受けるという決断も将来を考えると有効な手段たと思います。
少しでも、同じ悩みを抱えている方々の参考になりますように。